住宅ローン借入可能額シミュレーション
無理のない毎月の返済額から、借りられる住宅ローンの上限を逆算します。
計算式:
- 借入可能額:
VP = PMT × (1 − (1 + r)−n) / r(r = 年利 / 12、n = 年数 × 12)。 - 物件価格の目安:
VP + 頭金。総利息:PMT × n − VP。
借入可能額のしくみ
返済額から物件価格へ、一発逆算
住宅ローンの返済公式は「借入額 → 返済額」への写像です。借入可能額シミュレーションはそれを逆向きに回します。生活できる返済額 — 例えば毎月 8 万円 — を入力し、それが賄える借入額を問う:年 1.2%・35 年なら約 2,742 万円です。頭金が買い物予算を決めます:500 万円の頭金で物件価格の目安は約 3,242 万円。返済額と頭金を 1 円増やすごとに、そのまま提示できる物件価格が上がっていきます。
期間はレバー、そして代償
期間を伸ばすと残高の減る速度が緩やかになるため、同じ返済額でもっと大きな借入ができます。上のグラフがそのトレードオフを見せます:毎月 8 万円・年 1.2%なら、30 年で約 2,418 万円、35 年で約 2,742 万円 — 期間 5 年の延長で約 325 万円多く借りられます。一方で総利息は 30 年の約 462 万円から 35 年の約 617 万円へ:借入の約 13% 増に対して利息は 1.3 倍以上。本当に無理なく続けられる最短の期間を選ぶのが総合的に有利です。
あえて含めていないもの
このシミュレーションは元金と利息だけ — ローン計算の純粋な部分 — を扱います。団体信用生命保険(団信)、火災保険、保証料、登記・印紙代などの諸費用(目安として物件価格の 5〜7%)は外側にあり、金融機関はその上に返済比率(年収に対する年間返済負担率)や担保評価などの独自の審査を重ねます。結果は「借入の封筒」として扱い、諸費用を差し引いた現実的な物件価格を導いてください。
数値の裏にある正確な計算
毎月、返済額がまず残高への利息(r = 年利 ÷ 12)をカバーし、残りが元金として残高を減らします。借入可能額とは、最終回の返済で残高がちょうどゼロになるような初期残高です — 閉じた形式 PMT × (1 − (1 + r)⁻ⁿ) / r を反復なしで直接評価しています。
エクセルと TI-84 で借入可能額を計算
返済額から借入額への逆算は PV 関数の仕事です:
- エクセル 借入可能額:
=PV(1.2%/12, 420, -80000)(日本語版は=PV(1.2%/12; 420; -80000))で 約 2,742 万円 — 毎月 8 万円が年 1.2%・35 年で賄える借入額。 - エクセル 期間比較:
=PV(1.2%/12, 360, -80000)は 30 年で 約 2,418 万円。35 年との差 約 325 万円が「期間 5 年の延長で買える余裕」です。 - TI-84 TVM Solver:
APPS→1:Finance…→1:TVM Solver…。I% = 1.2、PMT = -80000、FV = 0、N = 420、P/Y = 12、C/Y = 12と入力。PVにカーソルを合わせALPHA+ENTER(SOLVE)で 約 27,425,222。
- 検算: 求めた PV を
=PMT(1.2%/12, 420, -27425222)に戻すと 80,000 円に戻り、計算の環が閉じます。
計算例
例 1: 毎月 8 万円・年 1.2%・35 年・頭金 500 万円
monthlyPayment = 80000、annualRate = 1.2、years = 35、downPayment = 5000000 と入力。借入可能額 約 2,742 万円(27,425,222 円)、物件価格の目安 約 3,242 万円。期間中の総返済額は 3,360 万円、うち総利息は約 617 万円です。
例 2: 同じ返済額を 30 年で
返済額と金利を同じまま years = 30 にすると、借入可能額は 約 2,418 万円(物件価格の目安は頭金込みで約 2,918 万円)に下がりますが、総利息は 約 462 万円まで減ります — 35 年と比べて約 155 万円の節約で、完済も 5 年早まります。
例 3: 金利の違いで同じ予算が変わる
monthlyPayment = 80000、years = 35 のまま annualRate = 1.5 にすると、借入可能額は 約 2,613 万円に下がります(1.2% 時の約 2,742 万円に対し約 130 万円の減)。金利 0.3 ポイントの差が、同じ返済額で買える物件を一ランク変えることになります。
関連ツール
借入可能額シミュレーションは「いくら借りられる?」に答えます。関連する質問:
- 「借りた後の毎月の返済額とスケジュールは?」 — 元利均等返済シミュレーションが順方向を計算します。
- 「元金均等にしたら?」 — 元金均等返済シミュレーションで返済額が毎月減る方式を比較できます。
- 「頭金を貯めたい」 — 目標貯蓄シミュレーションで頭金を毎月の積立額に分解できます。
よくある質問
毎月 8 万円の返済でいくら借りられますか?
年 1.2%・35 年なら約 2,742 万円(27,425,222 円)まで借りられ、頭金 500 万円を合わせると物件価格の目安は約 3,242 万円です。ただし元金と利息のみで、団信や諸費用は含みません。
借入可能額はどうやって計算していますか?
毎月返済額の現在価値として: 借入可能額 = PMT × (1 − (1 + r)⁻ⁿ) / r。毎月返済額の公式の逆算で、銀行の借り入れシミュレーションと同じ計算です。
返済比率は年収の何%が目安?
年収に対する年間返済額(団信込み)の割合が 25〜35% 程度までと言われ、金融機関ごとに基準が異なります。毎月 8 万円なら年間 96 万円 — 25% 基準で年収 384 万円が目安の下限です。
頭金を増やすと借入可能額は変わりますか?
変わりません — 借入額は返済額・金利・期間で決まります。頭金は買える物件価格を押し上げます:頭金 300 万円なら約 3,042 万円、500 万円なら約 3,242 万円が狙えます。頭金比率が高いと金利優遇や保証料の軽減につながることもあります。
35 年と 30 年、どちらを選ぶべき?
毎月 8 万円・年 1.2%なら 35 年で約 2,742 万円、30 年で約 2,418 万円借りられますが、総利息は 35 年が約 617 万円、30 年が約 462 万円。買える物件を優先するか総コストを優先するかで選びましょう。
団信や諸費用は含まれますか?
含まれません。元金と利息だけの計算です。団信の保険料、火災保険、保証料、登記費用などの諸費用(物件価格の 5〜7% 目安)は別途見積もってください。