住宅ローン返済シミュレーション
住宅価格と頭金から毎月の返済額、総支払額、利息総額を計算します。金利や期間を変えた比較もできます。
計算式:
- 借入額:
借入額 = 住宅価格 − 頭金。 - 毎月の返済額(元利均等):
PMT = 借入額 × r ÷ (1 − (1 + r)−n)(r = 年利 ÷ 12、n = 年数 × 12)。r = 0のときはPMT = 借入額 ÷ n。 - LTV:
ltv = 借入額 ÷ 住宅価格。 - 保険料(月):
保険料 = (年率 ÷ 12) × 借入額。保険料率が入力され、かつltv > 0.80のときのみ加算、それ以外は0。 - 毎月の総支払額:
総支払額 = PMT + 保険料。 - 利息総額:
利息総額 = PMT × n − 借入額。 - 保険料総額:
保険料総額 = 保険料 × n。
毎月の返済額はこう決まる
住宅ローンの毎月返済額は、元本と利息の2つでできています。このページは金利が最後まで変わらない元利均等返済(毎月一定額、完済時に残債ゼロ)を前提に計算します。変動金利を選ぶと金利が見直されるたびに返済額が変わるため、同じ借入額でも結果はこの試算とずれます。
元利均等返済の式
毎月の返済額は PMT = 借入額 × r ÷ (1 − (1 + r)−n) で求まります。r = 年利 ÷ 12、n = 年数 × 12 です。借入額32,000,000円・年1.5%・35年なら毎月 97,979円。返済額の内訳は毎月変わり、最初のうちは利息の割合が大きく、終盤はほとんどが元本の返済になります。
頭金が借入額を決め、借入額がLTVを決める
頭金は最初に差し引かれます。4,000万円の住宅で2割の頭金なら 8,000,000円、借入額は 32,000,000円 です。借入額を住宅価格で割った値がLTV(ltv = 借入額 ÷ 住宅価格)で、金融機関がリスクを見る指標になります。ここではちょうど80%で、それを超えると米国型のPMIに相当する保険料が問題になります。
金利タイプの違い
全期間固定は返済額が最後まで変わりません。変動金利は当初の金利が低い代わりに、見直しのたびに返済額が変わります。固定期間選択型は一定期間だけ固定され、その後は変動か固定かを選び直します。本ツールは入力した年利が最後まで続く前提なので、変動金利を試すときは「金利が上がった場合」の年利でもう一度計算し、返済額が無理なく続けられるかを確認してください。
この計算に含まれないもの
固定資産税・都市計画税、火災保険料、マンションの管理費・修繕積立金、登記費用や事務手数料などの諸費用、そして団体信用生命保険の特約料は含まれていません。これらは物件や契約条件で変わるため、毎月返済額とは別に現金で見積もってください。ここで出る数字は、金融機関が提示する元本と利息だけの返済額です。
金利と期間の感度
金利。借入額32,000,000円・35年で年1.5%なら毎月 97,979円、利息総額 9,151,189円。年1.0%なら毎月 90,331円、利息総額 5,939,198円 です。毎月 7,648円、利息総額では 3,211,991円 の差になります。0.5%の違いが長期ではこれだけ効きます。
期間。同じ借入額で35年なら毎月97,979円、30年なら毎月 110,438円、20年なら毎月 154,415円。利息総額は35年の9,151,189円に対し、30年で 7,757,848円、20年で 5,059,487円 まで下がります。毎月の負担と総額のどちらを優先するかで期間を選んでください。
ボーナス払い・頭金・繰上返済の考え方
ボーナス払いは、毎月の返済額の一部をボーナス月に移す仕組みです。月々の負担は軽くなりますが、総返済額が自動的に減るわけではなく、返済計画がボーナスに依存する分だけリスクも増えます。本ツールは毎月払いのみを計算するため、ボーナス併用の正確な返済額は金融機関の試算表で確認してください。
効果がはっきりしているのは頭金です。頭金を増やすと借入額そのものが減り、利息の計算対象も小さくなります。4,000万円の住宅で頭金を800万円から200万円に減らすと、借入額は32,000,000円から 38,000,000円 に増え、毎月の返済額は 116,350円、利息総額は 10,867,037円 になります。毎月 18,371円、利息総額で 1,715,848円 の差です。
期間の途中で元本を減らしたい場合は、繰上返済シミュレーターで利息の節約額を確認できます。期間短縮型と返済額軽減型では効果が異なるため、どちらを選ぶかは家計の余裕で決めてください。
残高と利息のグラフの見方
グラフには2本の曲線が表示されます。借入額からゼロへ下がっていくのが残高、右肩上がりに増えていくのが支払済利息です。2本が交差する点が、返済の主役が利息から元本に変わるタイミングです。それまでは返済額の多くが利息に消え、その後は元本が順調に減っていきます。頭金を増やすと残高の出発点が下がり、期間を短くすると曲線の傾きが急になります。
エクセルと TI-84 で同じ数字を出す
毎月の返済額は表計算の関数ひとつで出るので、このページの結果を自分の表で検算できます:
- エクセル 毎月返済額:
=PMT(0.015/12, 420, -32000000)= 97,979円。20年なら=PMT(0.015/12, 240, -32000000)= 154,415円。 - エクセル 利息総額:
=97979*420-32000000= 9,151,189円。金利1.0%なら毎月 90,331円、利息総額 5,939,198円。 - エクセル 借入額:
=40000000-8000000= 32,000,000円。LTVは=32000000/40000000= 0.80 です。 - TI-84 の手順:
2nd→CLR TVMで金融レジスタを初期化します。N=420、I/Y=0.125(1.5 ÷ 12)、PV=−32000000、FV=0を入力し、PMTでALPHA→SOLVE→ 97979。- 20年の場合は
N=240に変えて再度解くと 154415 になります。
計算例
例 1: 4,000万円の住宅・頭金800万円・年1.5%・35年
借入額: 32,000,000円、毎月の返済額: 97,979円、利息総額: 9,151,189円、保険料: 0円。LTVは80%ちょうどなので、保険料率を入力しても加算されません。
例 2: 同じ住宅で頭金を200万円にする(LTV 95%)
借入額: 38,000,000円、毎月の返済額: 116,350円、利息総額: 10,867,037円。頭金を減らすと借入額が増え、利息の対象も増えるため、負担は二重に大きくなります。
例 3: 金利を年1.0%に下げる
借入額32,000,000円・35年のまま年1.0%にすると、毎月の返済額は 90,331円、利息総額は 5,939,198円。金利を0.5%下げるだけで利息総額が 3,211,991円 減ります。
例 4: 返済期間を20年に短縮する
毎月の返済額は 154,415円 に上がりますが、利息総額は 5,059,487円 まで下がります。35年との差は 4,091,701円 です。
例 5: 金利0%・3,000万円の住宅・頭金600万円・20年
金利が0%なら式は割り算だけになります。借入額: 24,000,000円、毎月の返済額: 100,000円、利息総額: 0円。計算が本当に回数で割っているかを確かめる最も簡単な方法です。
関連ツール
住宅ローン返済シミュレーションは「毎月いくら返すのか?」に答えます。関連する疑問:
- 「ローン全般の返済スケジュールを見たい」 — 元利均等返済計算ツールは同じ毎月一定額の計算を任意の借入額で行い、月ごとの返済表と繰上返済の効果も表示します。
- 「繰上返済で何年短くなる?」 — 繰上返済シミュレーターは毎月の上乗せや一括返済で短縮できる期間と利息の節約額を計算します。
- 「いくら借りられる?」 — 借入可能額シミュレーターは無理のない毎月返済額から借入可能額と物件価格の上限を逆算します。
- 「元金均等返済だとどうなる?」 — 元金均等返済計算ツールは毎月の元本が一定で返済額が少しずつ減る方式を計算します。
よくある質問
毎月の返済額はどう計算しますか?
借入額は 住宅価格 − 頭金 で、毎月の返済額(元利均等)は PMT = 借入額 × r ÷ (1 − (1 + r)−n) で求まります。r は 年利 ÷ 12、n は 年数 × 12 です。4,000万円の住宅に頭金800万円、年1.5%、35年なら借入額は32,000,000円、毎月の返済額は97,979円になります。利息総額は9,151,189円で、最初の数年は返済額の多くが利息に向かいます。
頭金を増やすと毎月の返済額は下がりますか?
下がります。頭金は借入額を直接減らし、利息の計算対象そのものを小さくします。4,000万円の住宅で頭金800万円なら借入額は32,000,000円、毎月97,979円です。頭金を200万円に減らすと借入額は38,000,000円、毎月116,350円になり、利息総額は10,867,037円まで増えます。差は毎月18,371円、利息総額では1,715,848円です。
金利が0.5%変わると返済額はどうなりますか?
長期の住宅ローンでは金利差が大きく効きます。借入額32,000,000円・35年で年1.5%なら毎月97,979円、利息総額9,151,189円です。年1.0%なら毎月90,331円、利息総額5,939,198円となり、毎月7,648円・利息総額で3,211,991円の差になります。変動金利と固定金利を比べるときは、金利だけでなく金利上昇後の返済額も試算してください。
返済期間を短くすると得ですか?
利息総額は減りますが、毎月の負担は増えます。借入額32,000,000円・年1.5%で35年なら毎月97,979円、20年なら毎月154,415円です。利息総額は9,151,189円から5,059,487円へ減り、4,091,701円の節約になります。毎月の返済額を年収に対して無理なく続けられる範囲に収めることが優先で、ゆとりがあるなら期間短縮より繰上返済のほうが柔軟です。
ボーナス払いや諸費用も計算できますか?
本シミュレーターは毎月払いのみを計算します。ボーナス払いは半年ごとに元本を減らす仕組みで、返済額の一部をボーナス月に移すだけであり、総返済額が自動的に減るわけではありません。諸費用(登記費用、事務手数料、火災保険料、固定資産税の日割りなど)は物件価格とは別に現金で用意する必要があります。どちらも金額は入力値によって変わるため、このページでは具体的な数字を示しません。
団体信用生命保険の扱いはどうなっていますか?
団体信用生命保険(団信)は借入者が死亡・高度障害になったときに残債を完済する保険で、日本では金利に織り込まれているのが一般的です。そのため本ツールの毎月返済額には保険料として別建てでは含まれていません。米国型のPMIのように別途保険料がかかる条件を試算したい場合だけ、保険料率の欄に年率を入力してください(LTVが80%を超えるときのみ加算されます)。
住宅ローン保険料(PMI)は全期間支払う必要がありますか?
本シミュレーターでは住宅ローン保険料を全期間(返済完了まで)計上しています。ただし実務上は、返済が進んで借入残高が当初物件価格の80%(LTV 80%)を下回ると保険は自動消滅または解除申請が可能になるのが一般的です。本ツールは解除時期を動的に判定しない保守的な上限試算のため、保険終了後の返済額を確認したい場合は保険料率欄を空欄にして再計算してください。