物価上昇・インフレ計算

同じ商品のかごの将来価格・今のお金の購買力・累計物価上昇率・実質リターンを計算します。

購買力の変化を追いたい金額。
2 で 2%、0.02 でも 2%。
1年ごとに複利で計算します。
空欄なら実質リターンは表示しません。5 でも 0.05 でも 5%。

物価上昇(インフレ)計算は、1つの金額から3つの数字を出します。n年後の物価倍率は (1 + i)n で、同じ商品のかごの将来価格は 金額 × 倍率、今のお金の購買力は 金額 ÷ 倍率 です。累計の物価上昇率は 倍率 − 1 で、現在の価格に対する割合として表示します。名目リターン r を入力すると、実質リターン = (1 + r) ÷ (1 + i) − 1 も計算でき、物価上昇分を除いた本当の増え方が分かります。例: 100万円を物価上昇率2%で20年置くと、同じかごは1,485,947円になり、今の100万円の購買力は672,971円まで下がります(累計48.59%)。名目リターン5%なら実質リターンは2.94%で、引き算した3%ではありません。物価上昇率0%なら将来価格も購買力も変わりません。

計算式:

物価上昇はこうして金額を蝕む

物価も利息と同じように複利で効く

物価上昇は、貯蓄する側にとって逆向きの複利です。同じ商品のかごは (1 + i)n 倍の価格になります。100万円を物価上昇率2%で置くと、20年後には1,485,947円、30年後には1,811,362円が必要です。2つ目の10年は、すでに上がった価格の上にさらに複利がかかるため、増え方は最初の10年より大きくなります。利息が利息の上に乗るのと同じ理屈です。

購買力は同じ倍率を逆向きに読む

購買力は倍率で割って求めます。100万円 ÷ 1.0220 = 672,971円。名目5%のリターンがあっても、2,653,298円 ÷ 1.0220 = 1,785,593円 が実質の価値です。名目で増えても、物価上昇がそれを上回れば購買力は減ります。この2つの出力は独立ではなく、掛け合わせると必ず元の金額の2乗に戻ります。

期間を延ばすとどうなるか

100万円を物価上昇率2%で10年置いた場合、同じかごは1,218,994円、今のお金の購買力は820,348円、累計物価上昇率は21.90%です。20年では累計48.59%、30年では81.14%まで膨らみます。期間が倍になっても影響は倍では済みません。長期の試算ほど、率のわずかな違いが結果を大きく変えます。

物価上昇率0%のとき

物価上昇率が0%なら倍率はちょうど1です。将来価格も購買力も1,000,000円のままで、累計物価上昇率は0.00%、実質リターンは名目リターンと同じ5.00%になります。マイナス(デフレ)は対象外なので、価格が横ばいの場合は0を入力してください。

複利と物価上昇: 名目リターンと実質リターン

複利計算は「残高がいくらになるか」という名目の問いに答えます。しかし物価上昇の後で本当に知りたいのは「その残高で何が買えるか」です。両者をつなぐのが実質リターンです。

正確な式は 実質リターン = (1 + 名目) ÷ (1 + 物価上昇率) − 1 です。名目5%・物価上昇率2%なら実質は 2.94% で、引き算の 3% ではありません。低い率では近い値になりますが、率が高いほど差が開きます。

同じ関係は金額にも当てはまります。100万円を名目5%で20年運用すると 2,653,298円 になり、これを 1.0220 で割ると実質 1,785,593円 です。実質2.94%で直接複利運用した結果と一致します。実務的には、まず複利計算ツールで名目ベースの結果を出し、その結果をこのページで物価調整するか、実質リターンを入力して計算し直すのが分かりやすい手順です。

お金が半分になるまでの年数

物価上昇は購買力を、複利成長が金額を倍にするのと同じ速さで半分にします。したがって72の法則がそのまま使えます。物価上昇率2%なら 72 ÷ 2 で約36年、正確には ln(2) ÷ ln(1.02) ≈ 35.0 年です。3%なら約23.4年、4%なら約17.7年。率が10%を超えるあたりから近似の誤差が無視できなくなるため、その水準では使わないでください。

購買力グラフの見方

グラフには2本の曲線が表示されます。上昇していくのが「同じかごの将来価格」、下落していくのが「今のお金の購買力」です。どちらも同じ (1 + i)n 倍率を逆向きに読んだものなので、年が進むほど2本の開きが大きくなります。名目で増える資産は実質ではもっと緩やかな上昇になり、その差が物価上昇分です。

エクセルと TI-84 で物価上昇を計算する

このページの出力はすべて (1 + i) の累乗なので、表計算でも関数電卓でも同じ数字が出ます:

計算例

例 1: 100万円・物価上昇率 2%・20年・名目リターン 5%

amount = 1000000、rate = 2、years = 20、nominal = 5。倍率 = 1.0220 = 1.485947。同じかごの将来価格: 1,485,947円、今のお金の購買力: 672,971円、累計物価上昇率: 48.59%、実質リターン: 2.94%。

例 2: 同じ100万円を30年に延ばす

years = 30 に変えるだけです。倍率 = 1.0230 = 1.811362。同じかごの将来価格: 1,811,362円、今のお金の購買力: 552,071円、累計物価上昇率: 81.14%、実質リターンは率が変わらないので 2.94% のままです。期間が1.5倍になっても、累計の物価上昇は1.7倍近くまで膨らみます。

例 3: 同じ100万円を10年で見る

years = 10 に変えます。倍率 = 1.0210 = 1.218994。同じかごの将来価格: 1,218,994円、今のお金の購買力: 820,348円、累計物価上昇率: 21.90%、実質リターン: 2.94%。短期では目減りは小さく見えますが、複利なので期間に比例して増えていきます。

例 4: 物価上昇率 0%・20年・名目リターン 5%

rate = 0 にします。倍率 = 1.000000。同じかごの将来価格: 1,000,000円、今のお金の購買力: 1,000,000円、累計物価上昇率: 0.00%、実質リターン: 5.00%。物価が横ばいなら名目リターンがそのまま実質リターンになります。

例 5: 名目リターンを空欄にする

任意項目の nominal = を空欄にすると、物価上昇側だけを表示します。同じかごの将来価格: 1,485,947円、今のお金の購買力: 672,971円、累計物価上昇率: 48.59%。実質リターンの欄は、誤解を招く数字を出す代わりに非表示になります。

関連ツール

物価上昇・インフレ計算は「この金額は将来いくらの価値になるか?」に答えます。関連する疑問:

よくある質問

物価上昇による将来価格はどう計算しますか?

(1 + 物価上昇率)を年数で累乗し、金額を掛けます。倍率は (1 + i)n なので、100万円を物価上昇率2%で20年置くと 100万円 × 1.0220 = 1,485,947円 になります。30年なら 1,811,362円 です。2つ目の10年は上がった価格の上にさらに複利がかかるため、最初の10年より増え方が大きくなります。

将来価格と購買力の違いは何ですか?

同じ倍率を逆向きに読んだものです。将来価格は 金額 × (1 + i)n で、同じかごが後いくらになるかを示します。購買力は 金額 ÷ (1 + i)n で、今のお金が後どれだけ買えるかを示します。物価上昇率2%が20年続くと、100万円のかごは1,485,947円になり、今の100万円の購買力は672,971円まで下がります。

実質リターンはどう計算しますか?

実質リターン = (1 + 名目リターン) ÷ (1 + 物価上昇率) − 1 です。名目5%・物価上昇率2%なら (1.05 ÷ 1.02) − 1 = 2.94% となります。100万円をこの実質2.94%で20年複利運用した結果は、名目5%で増えた 2,653,298円 を 1.0220 で割った金額と同じです。

実質リターンは「名目 − 物価上昇率」ではだめですか?

引き算は近似であり、正確な答えではありません。物価上昇は元本全体の購買力を割り算で目減りさせるからです。名目5%・物価上昇率2%では引き算だと3%になりますが、正確な実質リターンは2.94%です。差は約0.06ポイントですが、長期間では無視できません。低金利の暗算には十分ですが、実際に判断するときは (1 + 名目) ÷ (1 + 物価上昇率) − 1 を使ってください。

物価上昇率が0%やマイナスの場合は計算できますか?

物価上昇率0%は計算できます。倍率が1になるため、将来価格と購買力はどちらも1,000,000円のまま、累計物価上昇率は0.00%、実質リターンは名目リターンと等しく5.00%になります。マイナス(デフレ)は対象外です。価格が横ばいの場合は0を入力してください。

物価上昇率にはどの数字を使えばよいですか?

見出しの指数ではなく、モデル化したい支出に合う率を使ってください。長期的な計画では2%前後、短期的には直近の実績値が目安です。倍率は複利で効くため、1ポイントの違いは1年では小さく、30年では大きくなります。低い率と高い率の2回計算して幅を見るのが、1つの数字を予測として断定するより安全です。